昔、山男だった父と一緒に、映画「劔岳 点の記」を観に行ってきました。少し遅れた「父の日」プレゼントです。2年前の今頃も同様に、「俺は、君のためにこそ死ににいく」を父と一緒に観に行ったことを思い出しました。
前からこの映画は観たいと思っていたので、新田次郎さんの原作を読んでいました。それと、旦那の部屋にあった「山と渓谷」6月号の特集「劔岳と新田次郎」も読んでいました。
前評判どおり、迫力満点で見応えがありました。CGを使っていないと聞いていましたが、まさかあの雪崩のシーンはちょっとぐらいCGを使っているのだろう、と考えながら帰途につきました。浅野忠信さん(主人公・柴崎芳太郎)も香川照之さんも松田龍平さんも、雪崩に巻き込まれて雪の中に埋まっていたのですから。
家に着いて、朝日の夕刊を開いたら、「劔岳 点の記」の記事が載っていました・・・「隊員が滑落する場面や雪崩に巻き込まれる場面にも、CGは一切使っていない」・・・凄い撮影現場だったのですね。まさに命がけです。(危険なシーンではガイドの人がスタントをした、と「山と渓谷」の記事にありました)
吹雪も、横なぐりの大雨も、すべて本物。映画館の大きなスクリーンで観ると、本当に自分がその場面にいるような臨場感があります。「ひれ伏すほどに厳しい自然」という言葉がナレーションの中で使われていましたが、自然の脅威は私たちの想像をはるかに超えたものなのでしょう。
山の案内人・宇治長次郎役の香川照之さんは、重い荷物を背負って登っていくので、大変だったことでしょう。香川さんもそうですが、測量隊のメンバーたちの身なりは質素(というより小汚い)で、ヒゲも伸び放題。対する、山岳会のメンバーたちは、お金持ちのジェントルマン。山にいてもヒゲを剃っていたようです。小島烏水役の仲村トオルさんは、この格好で山に登るのか?というような洒落たコートを羽織っていました。汗臭そうな山男たちのなかに、こんなイイ男がいたら目立ってしかたがないでしょう。
撮影のときは俳優も登山客も山小屋で一緒に過ごしたそうです。スタッフのほとんどがヒゲぼうぼうで、誰が誰だか分からない状態だったそうですが、ある山荘に仲村トオルさん大ファンの人がいて、トオルさんの腕にしがみついてずっと離れなかったとか。ヒゲ面の浅野忠信さんの横では、登山客が「浅野さんが来てるらしいよ」と話していたそうです。(「山と渓谷」の記事より)
前人未踏の地の登頂を競い合っていた測量隊と山岳会のメンバーが、手旗信号でエールを送りあうシーンは感動的でした。
測夫・生田信役の松田龍平さんの、一見冷ややかで拗ねたような言動は印象に残ります。
登場シーンは短いですが、柴崎芳太郎の妻・葉津よ役の宮崎あおいさんは初々しい若妻らしさが溢れていました。宇治長次郎の妻・佐和を演じていたのは、同じ「さわ」の鈴木砂羽さんでした。
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