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2009年2月26日 (木)

再放送「ミセスシンデレラ」

1997年のドラマ「ミセスシンデレラ」が再放送されています。リアルタイムでも観ていた記憶があるのですが、12年前のことなので内容はほとんど覚えていません。主演の主婦・みずほを演ずるのは薬師丸ひろ子さん、その恋のお相手の作曲家・光は「ふたりっ子」でブレイクした内野聖陽さんです。

結婚6年、会社員の夫(杉本哲太さん)・姑(江波杏子さん)とマンションに住んでいるみずほ。子宝に恵まれないことや、福島の実家のことで姑からチクチク言われています。姑役が江波さんですから、そのいやらしさは想像ができるでしょう。頼りになってほしい夫は部下と不倫中。嫁ぎ先からたびたび戻ってくる夫の妹(高田万由子さん)も曲者な感じです。

肝心の第1話を見逃してしまったので、みずほと光がどういうきっかけで知り合ったのか、はっきり分からないのですが、みずほがイタリア語を習いに行っていることと飼っている文鳥を逃がしてしまったことに関係があるらしい・・・

暮らしは普通より上のレベルかもしれないけれど、心が潤っていない主婦・みずほがシンデレラ、イタリアを本拠地にして活躍している作曲家・光が王子様なのです。普通の主婦にありえない設定の話ですが、女はいくつになっても王子様を求めていますから・・・

今日は仕事が休みだったので、放送された第4話、第5話を観ました。観ていて何かに似ていると思ったのですが・・・分かりました! 「あすなろ白書」と似ているのです。主題歌を歌っているのは藤井フミヤさん、音楽はS・E・N・S、タイトルの感じもそっくりです。みずほのイタリア語学校の友だち(たぶん)役が杉山亜矢子さんで、「あすなろ白書」の京子じゃないですか。

第2話の録画を観たら、夜の公園でみずほが来ることをずっと待ち続けている光が・・・クリスマスイブに掛居君を待ち続けていたなるみを思い出します。

そこにやって来たみずほを光は近くの幼稚園に連れて行きます。「ここは僕が通っていた幼稚園なんだ。あいかわらず無用心だ」と、鍵がかかっていない窓から中に入り、みずほを待っている間に作った曲をオルガンで弾きます。・・・夜中に勝手に大学に入っていた「あすなろ白書」と同じです。

図書館のシーンは「あすなろ白書」のときの図書館と同じ感じがしました。ロケ地に拓殖大学と書かれていたので、もしかしたら「あすなろ白書」と同じ図書館だったかもしれません。

薬師丸さんと内野さんが、石田ひかりさんと筒井さんに思えてしまった私です。昔のドラマはいいなぁ~明日は仕事なので録画しておきます。

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2009年2月24日 (火)

「おくりびと」を観ました

「おくりびと」を本日観てきました。アカデミー賞を受賞した翌日ですから、映画館が混雑することは予想できました。しかし、平日の仕事休みで用事が入っていないのは今日しかないので、行ってきました。タイミングの良いことにウチから徒歩5分の映画館で上映中なのです。

予想どおり混雑していました。私は早めに着いたので、観やすい席を取れましたが、あっという間に席は埋まり、立ち見の人もたくさんいました。今日は割引がない日なので、割引とは関係なく常に1,000円で観られる年配の方が多かったようです。

アカデミー賞受賞ということが大いに納得できる良い映画でした。納棺師を演じている本木さんの所作が美しく、それは「納棺道」とでも言うべき確立したものに見えました。人の死に対峙することによって、命の尊さが身にしみて感じられる・・・先日読んだ天童荒太さんの「悼む人」に共通するものを感じました。

涙を誘うシーンだけでなく、コミカルなシーンもいくつかあり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。昨年亡くなった峰岸徹さんが本木さんのお父さん役で出演していたことが印象に残りました。

時代を感じさせる建物、残雪の山々、田んぼに飛来した白鳥の群れ、チェロの演奏・・・どれもがこの映画を引き立てています。

細かいことを書くとネタバレになってしまうのでこれくらいにしておきます。まだ観ていない方、お勧めです。

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2009年2月20日 (金)

「その夜明け、嘘。」を観ました

昨日・昼の部を観てきました。到着時間が少し早かったので、お向かいの青山学院キャンパスに行ってみようかと思いましたが、今は入学試験シーズン、門の前に警備の方が数人いて、関係のない人間が入れるような雰囲気ではありませんでした。

会場の青山円形劇場は一昨年の12月に「ア・ラ・カルト」を観に2回行っています。あの時は2回ともAブロックの前の方でした。今回はEブロックの最後列で、チケットが届いたときは少しショックだったのですが、もともと小さな劇場なので、さほど遠い感じはしませんでした。

「ア・ラ・カルト」では筒井さんが自転車に乗って登場しましたが、今回も舞台の真ん中に自転車があります。

観客は男女半々くらいで、20代30代の人が多かったと思います。宮崎あおいさん目当ての人が多いのでしょう。その宮崎さん、顔がものすごく小さくて、細い! 映像で見ても細いのが分かりましたが、生あおいさんは本当に、本当に、細い! なのに、パワーが溢れているのです。2時間弱の舞台は、3人ともほぼ出ずっぱり、しゃべっりぱなし状態なのですが、最後まで力強く演じてくれました。

独特な声、しゃべり方の吉本菜穂子さん。「ゴンゾウ」のルミ子が目の前にいるようでした。六角精児さんも私的には「相棒」の米沢です。さらにタイミングの良いことに、再放送中の「純情きらり」では、先週から達彦さんのお母さんの妹の旦那役で登場しています。テレビでも宮崎さんと一緒なのです。生六角さんは映像で見るよりも顔が小さかったです。頬がふっくらとした感じはしますが、顔自体はさほど大きくなかったです。

以下ネタバレもある、舞台そのものの感想です。漫画家(宮崎さん)、その付き人(吉本さん)、編集者(六角さん)という主な役以外に、その周りに登場する人物を3人が次々に演じていて、最初は何の役を演じているのか分からなくなるところもありました。スピード感がある舞台です。だいたいの役柄が把握できてくると、面白くなります。

ただし、部分部分では笑えるのですが、全体を通して考えると・・・あの終わり方でよかったのかしら、と思いました。また、殴るシーンが多かったことが気になりました。さらに最後の自殺ネタは、このご時勢で笑うに笑えないのでは・・・先日、朝日新聞夕刊の演劇欄には「際限なく続く長いコントを見せられている」ようなかなり厳しいことが書かれていました。私もどちらかというとこの意見に近いです。嵌る人は嵌る。イマイチ嵌れない人には2時間は長すぎる・・・

その舞台に誰が出演するのかよりも、脚本や演出家が誰でどういった路線の作品なのかで観劇するかどうかを決めるべきだと痛感しました。

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2009年2月12日 (木)

「ポトスライムの舟」「死国」

昨日読んだ本2冊・・・「ポトスライムの舟」 「死国」

「ポトスライムの舟」の作者は津村記久子さんで、第四十回芥川賞の受賞作です。単行本も発売されていますが、文藝春秋3月号に全文掲載されていたので、こちらを購入しました。

主人公はワーキングプアな29歳の女性・ナガセで、世相を反映させた話になっていますが、文章が滑らかなので暗い感じがあまりしません。長編の「悼む人」とは違い、2時間ぐらいで読める話です。読後にずっしりとした余韻が残る「悼む人」とは対照的な、淡く軽やかで心地良い余韻が残ったのは、ナガセの未来に明るい兆しが感じられたからでしょう。ナガセの住まいは奈良市で、「興福寺」「阿修羅」「東大寺」といった言葉が文中に見られたのが個人的には嬉しかったです。

「死国」は坂東眞砂子さんの作、というより筒井さんファン的には映画「死国」の原作です。映画「死国」はDVDで観ましたが、原作は読んでいなかったのです。文庫本の表紙は着物姿で「神の谷」に佇む莎代里(栗山千明さん)一人で、文也は表紙にも裏表紙にも写っていません。

原作ものを映像化する場合、尺や予算の関係上、あるいは脚本家・監督の意思で、人間関係や設定が原作どおりにはなりません。私は本を読みながら妄想を膨らませていくのが好きなので、小説を読んだときに感じたものと、映像化されたものを観たときの違いに違和感を覚えることが多々あります。原作と映画(あるいはドラマ)は別物と考えればよいのでしょうが、ここは原作に忠実であって欲しかった、と思うときもあります。

「死国」を読んで感じたのは、映像化された「神の谷」との違いです。映画を観たときにも、あのセットは・・・と思いましたが、原作を読んでよく分かりました。・・・「谷は花に埋もれた美しい場所だった。初夏には紫色に白い筋のついた蝮蛇草(まむしぐさ)の花、夏は鬼百合。秋には真っ赤な曼珠沙華が咲いていた。」・・・映画では「神の谷」の気味悪さばかりが強調されていた感じがします。小説の時期は夏で、鬼百合が咲いているのです。鬼百合は野草にしては派手で、オレンジ色に黒い斑点がついた花。薄暗い谷に鬼百合が咲いている光景はさぞかし神秘的なことでしょう。

文庫本の表紙にも花が写っていますが、それはサイネリアのような造花・・・本物の鬼百合は撮影上無理だったとしても、せめて鬼百合らしき造花にしてほしかった、と花好きの私は思います。サイネリアはないでしょう。花が咲く「神の谷」から、筒井さん似のアナウンサーが旅した「探検ロマン・世界遺産」の「花の谷」を思い出しました。そのときの記事はこちらです。田中アナは福井放送局から名古屋放送局に転勤になっていました。

霊峰・石鎚山への登山シーンも映像で観たかったです。その前夜、比奈子と泊まった旅館のシーンを忠実に映像化するのは難しいでしょうが・・・背中だけでも充分色っぽかったですね。

莎代里を黄泉の国に戻すのは、原作では文也でなく莎代里の父です。文也が生き残れて良かったと思ったら・・・執念深い莎代里に足をつかまれて溺死してしまうなんて・・・どうせあの世に連れて行かれてしまうのならば、結末は映画の方が良かったかもしれません。

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2009年2月 8日 (日)

秩父札所巡り

ウチから日帰りで楽に行かれる秩父ですが、札所巡りを目的にして出かけたのは今回が初めてです。なぜ唐突に「札所巡り」と思われるかもしれませんが、きっかけは先日読んだ「悼む人」です。主人公の静人は、事件や事故で亡くなった人を悼むために全国を旅しているのですが、最後に訪れた地が秩父周辺なのです。それに昨年の今頃、「鶴瓶の家族に乾杯」のロケで四国札所を訪れた筒井さんのことも思い出し、出かけることにしました。ですから、札所巡りといっても宗教的な意味はほとんどなく、酔狂な思いつきの散策です。

秩父札所は三十四ヶ所あり、西国三十三ヶ所、坂東三十三ヶ所とともに、日本百番観音に数えられています。秩父札所は秩父市を中心にした一巡約100kmの中に三十四の札所が点在しているので、西国や坂東よりも廻りやすいようです。ちなみに西国三十三ヶ所は一番・那智の青岸渡寺から始まり奈良の興福寺や京都の清水寺などです。坂東三十三ヶ所は一番・鎌倉の杉本寺から始まり、同じ鎌倉の長谷寺や東京の浅草寺の他、群馬・栃木・埼玉・千葉の寺が含まれています。

今回は初めてなので、一番から順に廻りました。だいたい近いところに次の番号の札所があるのですが、次の札所が少し離れているところもあるので、その場合は一番近い札所に行くことにします。番号順に廻らなければいけないということはないようです。しかし、逆周りだけは止めておきます。結界が開いて死者が甦る・・・これは「死国」の中のお話で、四国八十八ヶ所でも逆に廻る人もいるようですが・・・

002_2 右が一番・四萬部寺です。西武秩父駅からバスで行く予定だったのですが、バスの時間を間違え乗り遅れてしまい、やむなくタクシーを利用しました。料金は西武秩父駅から2,150円でした。本堂は江戸時代に建てられたもので、極楽・地獄図など細かな彫刻が施されています。しかし、あまり手入れがされていないようで、荒れた感じがします。あちこちに貼られた千社札の残骸が痛々しい・・・

そもそも千社札というもの、自分がここにお参りに来た証拠として貼っていくのでしょうが、昨今問題になっている世界遺産などへの落書きと大差がないような気がするのですが・・・貼ることを禁止している寺もありますし、そこまでしなくても貼る場所を限定した方が良いと思います。

006_2 二番・真福寺は四萬部寺から2.1kmのところにあります。2.1kmというと大した距離ではありませんが、全体の三分の二が急坂なので、最後は汗だくで息も絶え絶えでした。今回はボディーガードとして旦那が同行したのですが、どんどん先に行かれ、着いて行くのが大変でした。山道でなければ一人で行ったのですが、一番から二番は人通りがなさそうな林道だったので、一緒に行ってもらったのです。「女」として襲われる可能性は低くても、金目当てで襲われることはありうる・・・それに最近は「ただ人を殺したかった」などという輩もいるので、いくらオバサンといえども、人気のない所は危険です。

やっとの思いで辿り着いた真福寺は山の中にある無人の寺で、四萬部寺よりもさらに荒れた感じがしました。しかし、参道や境内に植えられた紅梅がそろそろ見頃の時期で、小鳥のさえずりを聞きながらホッと一息できました。

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2009年2月 1日 (日)

「悼む人」を読みました

天童荒太さんの「悼む人」を読み、感動しました。これほど心を強く揺さぶられた作品は久しぶりです。

天童さんの作品は過去に「永遠の仔」、文庫版「家族狩り」五部作を読んでいます。児童虐待や家庭内殺人という重いテーマの作品だったので、読み終えたあと、重く暗い部分の印象ばかりが心に残ってしまいました。

「悼む人」は「死」を正面から捕らえている作品です。読んでいて辛くなるようなところも多々あります。けれども、「死」が「新たな生」へと引き継がれていくことで、恐怖感よりも何か神々しいものを感じました。

直木賞受賞作ですが、エンターテインメント的な要素を散りばめた純文学といえる作品で、芥川賞でもおかしくないのではないかと思います。

登場人物や細かい感想を書き出すと、ネタバレになってしまいますので、これくらいにしておきます。お勧めの作品です。

「悼む人」のサイトはこちらです。あらすじ等を知りたい方はどうぞ。

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